違うは良いより良い


私は5月と7月の2回に分けて、栃木県在住の10人の主婦(30代後半~40代前半)モニターに、

「栃木県工務店20社のホームページ人気投票」をお願いしました。

 

調査内容は2つ。

  1. ホームページの出来栄え(デザインや掲載情報等)の気に入った会社上位5社の選択とその理由
  2. そのホームページを見た結果、自分で住宅を建てる際に依頼先候補となる会社上位5社の選択とその理由

を、それぞれ10人の主婦に回答してもらいました。

なお、調査対象の工務店さん20社は私の独断で選択したものです。

 

今号からこのメルマガでは、この調査結果からわかること、感じることを私なりに整理し、お伝えしていきたいと思います。

 

[HPで最も注目されるコンテンツはナニ?]

 

アンケート調査で、「HP掲載情報で、特に興味をもって見たコンテンツは」という質問をしたところ、

  • 第1位・・・住まいづくりのこだわり/会社の強み 29P
  • 第2位・・・施工事例              21P
  • 第3位・・・お客様(OB)の声          9P

以下、「保証・アフター」、「会社概要」、「スタッフ紹介」というような結果でした。

 

アンケートには主婦のこんなコメントが・・・。

    

「会社の強みがわからないところが多いため、ぜひわかりやすくしていただきたい。」

 

そこで、自社の強みは何をどう表現すればいいのかを考えていきたいと思います。

 

[「違い」こそが売りとなる ~自社の強み・独自の強み]

 

私の持っているマーケティングの本に、ネット上で自社をアピールする際最も気をにした方がいいこととして、次の言葉が紹介されています。

 

「違うことは良いことより良い」

 

これは、アメリカの著名なマーケターの言葉だそうです。

 

わかりやすく解釈すると、他社と「違う」ところは何かを明確に表現することが最も大切だということです。

   

住宅会社のHPでは、性能(耐震や断熱性等)を工法や数値で掲載している場合が多いですね。そして今回の調査対象の20社の多くも・・・。

   

これが果たして、見る側にとって「他社との違い」として映っているかということです。

      

例えば最近TVでは「4K」とか「8K」とかという解像度の高さを売りとした新商品が発売されています。大画面のTVが主流となっている今、画像がきれいであることは必要要件です。しかし、「4K」と「8K」、果たしてその違いはどの程度のものなのか、すぐにわかるでしょうか?

消費者の立場に立つと、その違いはまず理解できないというのが実際ではないでしょうか。住宅もこれと同じです。もちろん、家電量販店でじっくり見比べればわかるかもしれませんが。

   

しかし、ワンクリックで簡単に移動でき、他社と比較できるネットでは、もっと明確な違いを打ち出さないと、御社を最有力候補にする理由が見当たりません。

   

性能が良いことは重要です。そして、それをHPに掲載することも大切です。

しかし、有力候補として選ばれるための競争力としては、弱い。スペックの多少の違いは競争力につながらない。

 

これまでもこのメルマガで書いてきたように、住宅会社情報もコロナ禍による影響で、ネットでの収集が大幅に増えています。

だから、他社との違いは何か、そしてそれをどのように表現するかは、今このタイミングだからこそ、見直す必要があるのです。