広告宣伝費


先日、ある工務店さんにお邪魔した時の会話の中で、その社長さんがこのようなことをおっしゃってました。

 

「広告宣伝費をどの程度かけたらいいのかわからなくて・・・」皆さんの会社では、広告宣伝にかける費用の目安って持ってますか?

 

結論として、その答えは「会社の事情や外的要因によって変わる」ということになります。

 

住宅業界では売上の3%~5%ということがよく言われ、1つの目安となると思います。

でもこの数字の根拠ってどういうところからって思いますよね。

 

例えば、リスティング広告を前提として

  1. ホームページ資料請求単価:2万円
  2. 資料請求からの商談率  :20%
  3. 来場者に対する成約率  :15%
  4. 平均受注単価      :2200万円
  5. 年間受注棟数      :10棟

という仮説による工務店さんの場合で計算してみましょう。

 

A)1組契約するために必要な広告宣伝費 =66万円

①資料請求単価2万円÷②商談率20%÷成約率15%  =66万円

 

B)受注単価に対する広告宣伝費の比率  =3%

広告宣伝費66万円÷受注単価2200万円 =3%

 

ということで3%という数字が導き出され、この工務店さんの年間の必要広告宣伝費は660万円ということになります。

 

先ほど、「会社の事情によって変わる」と言ったのはこのことで、この仮説の数字が各社によって違うからです。

したがって、上記のような皆さん各社のこれまでの実績をデータ化して計算してみた上で、必要広告宣伝費を算出してみてください。

 

ちなみに、このことで重要なことが2点あります。

 

まず1つは、この計算例での①~③までのデータを算出したら、その実績を改善対策を考えるということです。

例えば、資料請求単価を下げたいと考えた場合の打ち手は、

  • 自社の強みを見直す、または広告表現方法を変える
  • 広告媒体を見直す
  • リスティングだったら、キーワードを変えてみる。
  • ランディングページを設ける

というようにいくつかの対策が考えられます。

私は広告宣伝費を単純に算出するのでなく、そこから改善点を見出すことの方が重要な気がします。

 

もう1つの重要なこと。

不況だから、実績が落ちているからといって広告宣伝費を削らないこと。

      

その気持ちはわかります。でも考えてみてください。自分の会社は広く生活者に知られていて、広告宣伝をしなくても見込み客が集まってくるか、ということを。

 

お客さんが少ない来ない理由の№1、それはその会社が、その商品がそこに存在していることを知らないこと。だからこそ、その存在を定期的に知らせることが絶対条件だということになるのです。

 

実はこれ、2年前に独立した私自身も身をもって感じたことでもあるのです。

 

これまで7回のメルマガでは、コロナ禍による住宅販売のあり方が大きく変わったこと、そしてこのことが、工務店にチャンスをもたらしているこ

とについて書いてきました。

 

「オンラインを制するもの住宅販売を制する」時代の到来。今日から、このメルマガでは消費者側に支持されるための、ホームページでの情報発信のあり方について書いていきたいと思います。

 

私は、栃木県在住の10人の主婦(30代後半~40代前半)モニター集団を持っています。これは、生活者の立場から工務店さんのマーケティングに役立てていこうと考え、知人の女性に依頼して組織したものです。

 

そこで、組織後さっそくお願いしたのが栃木県内20社の工務店さんの「ホームページ人気投票」を実施しました。

 

調査内容は2つ。

①ホームページの出来栄え(デザインや掲載情報等)の気に入った会社上位5社の選択

②そのホームページを見た結果、自分で住宅を建てる際に依頼先候補となる会社上位5社を、それぞれ10人の主婦に回答してもらったのです。