ひき肉に透ける家計防衛


今回のメルマガタイトル「ひき肉に透ける家計防衛」は、7月31日の『日経MJ』の一面記事の見出しです。

 

日本経済新聞社が、14業種の7月と、向こう3カ月の「業況判断指数」を調査した結果が記事となっていました。

 

タイトルの「ひき肉・・・」は、コロナによる外出自粛による外食から内食へのシフトにより、これまで好調だったスーパーについて。

スーパーの業況は、7月はプラス19と14業種で唯一プラスだったものが、3カ月先はマイナス38と大幅に悪化するという結果が出ています。その裏付けとして、家計防衛の象徴として最近の「ひき肉人気」があるということが、このタイトルになったわけです。

 

ところで「業況判断指数(DI)」とはあまり聞きなれない言葉です。

調べてみると、企業に対して業況判断を調査、その結果「良い」という回答から「悪い」を引いた値を言うのだそうです。

 

なので、マイナスとは「業況が悪い」という回答が「良い」を上回ったということになります。

 

そこで『日経MJ』に出ていた、主要業種の調査結果を見てみましょう。

というような結果です。

ちなみに、調査期間が6月上旬から7月上旬です。したがって、7月中旬から今に至っている感染再拡大が業況判断に入っていないため、8月に入った今だと結果が変わっているだろうことは容易に想像できます。

 

さて、住宅に目を向けましょう。この数字が想定範囲内か否かは、見る人によってその差はあるかも知れません。

 

あなたの会社は、この数字をどのように判断しますか?


ところで、少し視点を変えてみてみましょう。この結果からこういうこともわかってきます。

 

先ほど業況判断指数の算出の仕方を書きましたが、注目すべきは▲60という数字。この数字の裏側には、住宅業況を「良い」と判断、回答している人がいるということです。

 

もし、すべての住関連会社が「悪い(悪くなる)」と回答すれば、百貨店や、自動車のように「▲100」という結果になるはずです。

 

しかし、住宅の▲60をあえて仮設を立てて分解してみると、

■回答数     100社とすると

■業況指数    ▲60=(良い20社)-(悪い80社)

となります。

 

仮説での計算ですが、コロナ禍のこの状況においても「現在良い」、「向こう3カ月も良い」と答えているところが2割あるということになるということです。

 

すなわち、「勝ち組会社」は消費税アップや、今回のコロナ禍も関係なく相変わらず好調だということなのです。

 

さて、あなたの会社は今の、これからの住宅市場をどのようにお考えになっていますか?