コロナショックは工務店にチャンスな理由と対策-part2


~コロナショックがもたらしたチャンス~

 

 [住宅購入の「既定路線」を破壊したコロナ]

 

私は16年前に、某「住宅相談所」を立ち上げ2年前に退職するまで、その企画・運営責任者として携わりました。

なぜ、この話を出すのかというと、その時に感じたことをお話ししたかったから。

    

それは、住宅購入客は、まず住宅展示場に行ってモデルハウスを見学し、その多くがそこで「刈り取られる」という現実です。

 

この住宅相談所は、オープン当初は宇都宮のショッピングモール「ベルモール」に出店(今は移転)。そのおかげと、斬新なイベントを積極的に仕掛けていったおかげで、来店者も増えピーク時はこの店舗だけで100組を超えるようになりました。(チョッピリ自慢っぽくなっちゃいました)

 

しかし、その来店者の7割は、住宅展示場にすでに行っている人たちだったのです。

そのうえで、ここに来るのは「ハウスメーカーの建物が気に入らないこだわり派」か、「自分の予算ではハウスメーカーの建物はムリ」という人たち。表現が悪いのですが「住宅展示場に張ってあるハウスメーカーの網を潜り抜けてきた、もしくは相手にされず落ちこぼれてしまった」人達が来店していると感じたのです。したがって、結果この「住宅相談所」で紹介、受注するのは必然的に工務店さんになっていたわけです。

 

これは、住宅購入におけるこれまでの「既定路線」だったのだと思います。

住宅展示場に行く⇒ハウスメーカーの営業攻勢に合い刈り取られる⇒そこから漏れた、もしくはこの例外者は、工務店を検討するという路線です。  

 

しかし、この度のコロナショックは、この「既定路線」を破壊したのです。コロナによる「非接触社会」は、「まずは住宅展示場」という行動を変えてしまったのです。ご存じの通り、住宅展示場は集客のため、毎月のようにイベントを開催し、キャラクターショーや豪華賞品を用意したプレゼント抽選会で、会場に人を呼びモデルハウスへ誘導する。

いわゆる「密」をつくり、数を競うことがこれまでのやり方だったわけですから、「コロナショック」は住宅展示場にとっても「ショック」です。展示場運営会社は、なす術なく手をこまぬくばかり。今や土日やでも閑古鳥状態です。それでも一部の展示場が我慢しきれず簡易なイベントをやり始まったようですが結果は散々です。

 

[「ステイホーム」でネット利用増]

 

では、その住宅展示場に行かなくなくなった住宅購入を検討している人たちはどこへ行ったのでしょう。答えはおわかりの通り「インターネット」です。もちろん、コロナによって様子見、購入意欲減退でストップという人もいるでしょう。

しかし、今もマイホーム取得を目指して動いている人は数多くいるのです。そして、この人たちは「ステイホーム」によりネットで住宅会社情報を収集しているのです。

 

(次号へ続く)